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海外赴任の準備期間はどれくらい?抑えておきたい準備リスト

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「海外赴任が決まったけど、どんな準備が必要なの?」
「現地の言葉が話せなくても大丈夫?」

初めての海外赴任や行ったこともないような地への赴任は、本人だけでなく、その家族も不安や悩みがあるかもしれません。
この記事では、海外赴任前の方に役立つシンプルな10項目の調査リストをご紹介します。

<Photo by Matthew Kwong on Unsplash>

海外赴任準備にあたって調べておきたいことリスト

海外赴任が決まってから出発までに必ず調べておきたいのは以下の10項目です。

・赴任先の気候や文化、習慣などの生活情報
・ビザ手続きに必要な書類
・生活資金の管理
・赴任先へ持っていく持ち物の準備
・住居の手続き方法(日本国内の家の管理も含む)
・住民票の管理
・子どもが通う現地の学校
・個人・会社の保険
・健康診断・予防接種
・自動車関連の手続き(国内においておく自動車の管理)

それぞれ知っておくべきポイントや注意点を説明していきます。

赴任先の気候や文化、習慣などの生活情報

数日の旅行と違って、数か月から2、3年、場合によっては5年以上現地で生活することになるので、基本的な現地の情報をまずはおさえましょう。
治安や衛生環境については事前に調べておくことで十分な対処ができる場合もあります。
日本人が多い地域には日本語の情報を発信しているメディアもありますし、現地在住者のブログやSNSも参考になるでしょう。日本人が少ない地域であれば、大使館や政府観光局など公的な機関が出している情報
が参考になります。
オンラインの情報はすべてが正確なことばかりではないため、前任者や現地の知人がいれば直接聞けるのが一番です。
勤務先の住所がわかっていれば、マップを調べて、生活に必要なスーパーや病院、銀行ATMの場所などを把握できます。

ビザ手続きに必要な書類

渡航に必要なビザの種類や、ビザ取得のための手続きは、渡航先の国によって若干違ってきます。
人事や総務担当からアナウンスはあるかと思いますが、特に大学の卒業証明書や招聘状などは書類の用意に時間がかかる場合もありますので、事前に確認しておくのが賢明です。

生活費の管理

食費や光熱費の相場や現地でかかる支出を調べて、あらかじめ生活費を計算しておくと安心です。
海外赴任の場合は給与のほかに手当が支払われるため、収入は増える場合がほとんどですが、国によっては物価が高いこともありますし、コストよりも治安や利便性の面を優先させて過ごすために生活費が上がるケースも珍しくありません。
さらに、子どもの学費などを考えると、まとまったお金を用意する必要もでてきます。
長期にわたって滞在するため、為替レートが良い場合は、まとめて両替しておくのもよいでしょう。
最近ではマイナーな通貨であってもオンラインで両替してくれるサービスもあるので、現地通貨を日本国内で用意することも可能です。
また、日本国内の銀行口座やクレジットカードは海外への住所変更ができないことが多いので、口座を維持するための手続きや、海外用のクレジットカードを新たに準備する必要があります。

赴任先へ持っていく持ち物の準備

赴任先へもっていく持ち物のチェックリストを作成し、渡航までにそれぞれ準備を進めておきましょう。
特に船便で送る場合は到着まで時間がかかるので、最初の数日分の生活用品は手荷物に含めておいたほうが安心です。
現地の勝手がわからないと、つい荷物が多くなりがちですが預けられる手荷物、機内に持ち込める手荷物の重量には限りがあるので、現地で調達できるか、代用できるものはないかも含めて準備を進めてください。

住居の手続き方法

自分で家探しをする場合は、通勤や生活に便利な場所を自分で探す必要があります。
子どもがいる場合は、送り迎えやスクールバスが利用可能かなども条件に加わるでしょう。外国人が多く住むエリアを選んでおけば、生活に必要なものがそろっている可能性が高く、現地の情報も入手しやすいので、安心できます。賃貸契約をする前に会社の住宅手当に関係する規定もチェックしておきましょう。
日本国内の住居に関しても検討が必要です。
現在、賃貸に住んでいる場合は事前に解約の申し出をし、現在の家具や家電といった荷物をどこかに保管しておかなくてはなりません。持ち家であっても、郵便物の受け取り先から不在の間の掃除やメンテナンスまで、考えておくことは多いです。
最近では不在中の住居を民泊やシェアスペースのような形で定期借家契約として貸し出す人もいます。管理業者に頼んでも管理費用や固定資産税はかかってくるので、管理と貸し出しの窓口を合わせてお願いできるような不動産会社を探すという手もあるでしょう。

関連記事:定期借家契約とは?定期借家に住むメリット・デメリット

住民票の処理

任期が短い場合や日本に頻繁に帰国する場合以外は、海外転出届を提出し、住民票を抜いておきましょう。
転出届を出さずにいると、海外に住んでいても日本にいる時と同様に、国民保険、国民年金を支払う必要があります。
もし住民票を抜く場合は、転出予定日の2週間前から海外転出の届出を行える市区町村が多いようです。

子どもが通う現地の学校

インターナショナルスクール、日本語補習校、日本人学校、現地の学校と幾つか選択肢があります。各スクールの特徴や卒業後の進路を考えながら慎重に決めましょう。
インターナショナルスクールは、いろいろな国の子どもたちと一緒に過ごせること、赴任先が非英語圏の国でも英語でのコミュニケーションができることなどが良い点として挙げられますが、学費は高額になります。
もし現地に日本人学校があれば、日本のカリキュラムに近い教育を受けることも可能です。
日本語で生活できるので、急な赴任でもすぐに学校になじめ、帰国後すぐに受験や就活が迫っている場合でも安心できる要素が多いでしょう。

あまり多くありませんが、現地の学校に通うという選択肢もあります。
現地の言葉をマスターする良い機会になりますが、言語はもちろん、考え方の違う先生やクラスメートに子どもがなじめないと、場合によってはストレスを抱えてしまうかもしれません。
インターナショナルスクールや現地の学校に通う場合は、週末や放課後に日本語の補習校に通うことで、ある程度日本語能力や日本で求められるような学力をキープすることができます。

関連記事:インターナショナルスクールとはどんなところ?学費やメリット・デメリットを大調査

個人・会社での保険

海外赴任中の病気やケガなどに備えて、駐在者向けの医療保険や傷害保険に加入しておくと安心です。
家族構成や希望する保障内容に合う保険を選ぶことができます。

契約中の保険会社には、海外渡航届を提出します。
保険料の払い込みや、保険金の請求方法について確認し、必要な手続きを行います。

給与の支払元が日本の企業でなくなる場合は、日本の社会保険が利用できないため、現地の医療保険に加入することになります。
前任者や現地に滞在している人から情報を集めて、保険の種類や内容をしっかり確認しておきましょう。

日本の社会保険が継続できる場合は、現地の医療費をいったん建て替える必要があります。そのため外国人向けの医療施設の有無やおおよその医療費相場など、現地の医療事情を調べておく必要があります。
駐在者向けの保険や現地の民間医療保険があれば、心配な部分をカバーしておくのが間違いないでしょう。

健康診断・予防接種

6カ月以上海外赴任する前には、健康診断を受けることが法令で定められているので、会社の指示に従って受診しましょう。
また、予防可能な感染リスクを防ぐために、予防接種を受けることをお勧めします。

国によっては、出入国や現地の学校に入学する時に予防接種証明書を要求される場合もあります。

種類によっては一定の期間をおいて2、3回接種するものもありますので、赴任が決まったら早めに検疫所やトラベルクリニック、渡航外来などで相談してください。

自動車関連の手続き

今持っている自動車運転免許の有効期限は、必ず早めに確認しておきましょう。
免許更新のためだけに一時帰国しなくて済むように、特例更新を行っておくことをおすすめします。

また、赴任地によっては自動車を運転する機会があるかもしれません。国際運転免許証が使える国であれば事前の手続きを忘れずに。

一方で、日本で自家用車を持っている場合は車検やメンテナンスの必要があります。家族や友人など信頼できる人に依頼するという手もありますが、一度も乗らなくても車検や自動車税などの費用がかかってくることから、市場価値の高いうちに売却する人もいます。

 

<Photo by Curtis MacNewton on Unsplash>

海外赴任準備のタイムスケジュール

ここからは、海外赴任にあたって必要な準備について時系列を追ってみていきます。3カ月前から、1カ月ごと、そしてラスト1週間と、いつ何をこなしていくのがよいのでしょうか。

海外赴任の3ヶ月前

前述の調べておきたいことリストを参考に、現地の情報を収集し、やるべきことを整理します。
平日の日中しか役所が開いていない、病院に行く時間がない、など 予定がとりづらい場合は会社や家族と相談しておきましょう。

パスポートの取得やビザの申請

ビザの取得には時間がかかるケースもありますので、人事や総務の案内に沿って早めに書類の準備をしましょう。

既往症の検査や治療、歯科治療

赴任早々、適切な病院を探すのは難しい場合があるので、あらかじめ検査や治療を済ませておきます。

予防接種のスケジュールを立てる

赴任する国や赴任期間に応じて適切な予防接種を受けましょう。複数回の接種を必要とするものがあったり、同時接種を避けるために一度に複数の予防接種を打たないよう推奨されていたりと、思いのほか時間がかかってしまうこともあります。
トラベル専門のクリニックなどに早めに相談し、計画的に予防接種を受けましょう。

社内や社外との打ち合わせや引継ぎの準備

取引先への連絡や同僚への仕事の引継ぎなども早めに行っておきましょう。

海外赴任前の社内研修

会社によっては、海外赴任者に向けた社内研修を実施している場合があります。会社の待遇や制度を知る意味でも、参加してみるのがよいでしょう。

語学の鍛錬

語学を習得するために、民間の語学スクールに通うことを推奨されていることも多いようです。
忙しいために通う時間が確保しづらいかもしれませんが、法人特典でお得に受けられるチャンスでもあるので、積極的に参加してみましょう。
会社によっては自社で語学研修を実施することもあるようです。

赴任先の住居の手配

会社が手配してくれるケースもありますが、自力で探す場合は近隣の情報も含めてどの場所がよいか検討しておきます。
出張で現地に何度か行く場合は、そのタイミングで内見できるのがベストです。現地に詳しい人に話を聞くなどして、早い段階から情報を集めておきます。

引っ越し会社の手配

およその引っ越し荷物の分量が想定できたら、引っ越し会社を検討しましょう。会社が手配してくれるケースもありますが、個人で探す場合は一括見積サービスを活用するなどして、複数社から見積もりを取ったうえで決定すると良いでしょう。

海外赴任の2ヶ月前

いよいよ本格的な引っ越し準備に入っていく段階です。会社の人事・総務やリロケーション会社が諸々手配してくれる場合は別ですが、かなりバタバタしてくるでしょう。

家財の整理や不用品の処分

現在住んでいる住居が賃貸の場合はできる限り引っ越しの負担が減るよう、家財や不用品を処分していきます。
フリマアプリや買い取り業者、引き取り業者を有効に活用して荷物を減らすことを心がけましょう。

赴任先に持っていく荷物の仕分け

大きい荷物やすぐに使わないものは船便、日用品などのすぐ使うものは航空便、渡航時に持っていくものは手荷物といった要領で仕分けます。

船便の荷物の準備および発送

船便は時間がかかるのでこのタイミングの発送になります。

(自動車を所有している場合)処分の検討

車の売却にも日数がかかりますので、早めに検討しておきましょう。余裕をもって売却先を探せば、適切な買い手が見つかる可能性が高くなります。

国際キャッシュカードの作成

現地の通貨で銀行預金を引き出せる国際キャッシュカードの申し込みを行います。

物品購入リストの作成

海外生活や渡航時に必要なものを考えてリストアップします。

大都市に駐在する場合、多少高額であっても多くのものが手に入るようになりましたが、地方や途上国の場合は日本の食材や質の高い衛生用品が買えない場合もあります。

給与の確認

赴任先の給与と日本国内の給与をそれぞれ確認しておきましょう。
日本の口座に引き落としがある場合は口座残高に余裕があるかどうか念のため試算しておくのがおすすめです。

赴任先でのホテルの手配

赴任してから家探しをするケースでは、当面の間滞在するホテルをとることもあります。会社が手配してくれることもありますが、自分で探す場合は、ピークのシーズンで部屋が埋まってしまうことがないように事前にとっておきましょう。

海外赴任の1ヶ月前

いよいよ渡航まで1ヶ月、準備を進めていくうちに現地での生活も現実味を帯びてきたかもしれません。
今までの準備に抜け漏れがないかも含めて、改めて確認していきましょう。

国外転出届の提出

住民票を抜く場合は、地元の市区町村に転出届を提出します。

郵便物の転送届

郵便局の窓口か公式サイトで転居届を出して、郵便物が転送されるようにしておきます。

転送先は国内に限られるので、実家や知人宅などを指定することになるでしょう。

電気やガス・水道、電話、新聞、NHK、プロバイダの解約手続き

引っ越しの日付に合わせて、各種料金の解約手続きを進めておきます。

自動車運転免許証の更新と国際運転免許証の取得

運転免許証の更新期間に日本にいない場合は、特例で更新期間前に更新できますので、運転免許センターで詳細を確認しましょう。

国際運転免許証についても運転免許センターに確認し、必要な手続きを行います。

駐在員保険への加入

比較サイトを利用するなどして、自分や家族に最適な医療保険を選びましょう。

現地で使用する個人携帯の手配

現地の携帯会社と契約できるサービスを利用して、国内にいるうちに使える携帯を用意することができます。

使用しているスマホのSIMロックを解除するか、SIMフリー端末を購入しておいて、赴任先の空港や携帯ショップでSIMカードを購入して使うという方法もあります。

現地通貨の用意

当面の生活に必要な現地通貨を銀行や両替サービスなどを利用して調達しておきます。

航空券の受領

具体的な渡航日が決まってくるので、航空券を確保しておきます。
会社が手配してくれる場合も多いです。

海外赴任の1週間前~当日

1週間前にはすべての準備を終えて、最終チェックと身の回りの準備をするだけにしておくのが理想的です。

スーツケースや手荷物の準備

搭乗時に預けるスーツケースと機内持ち込みの手荷物を準備します。

美容院や理容院へ行く

意外と忘れがちですが、渡航後に自分にあったサロンを探すのは大変です。
出発前の身支度としてカットにいくのがよいでしょう。

近所の人や取引先、同僚への挨拶

お世話になった人たちに、赴任の連絡をいれておきます。
直接会いにいくのがベストですが、時間がとれない場合はメールや電話などでも一言伝えておきましょう。

まとめ

ここまで見てきたとおり、海外赴任前にはやるべきことはかなりたくさんあります。

国内の業務の引継ぎや歓送迎会もある多忙な中で圧倒されそうになるかもしれませんが、やることを洗い出した上で、余裕をもって計画的に進めていけば、焦ることなく準備を整えることができます。
準備を怠ると、いざ渡航する直前や現地にわたった後でトラブルや無駄な出費を抱えることにもなりかねません。
しっかり準備を整えて、快適な海外赴任ライフを送りましょう。

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