マレーシアに家族で移住したいけど住宅のセキュリティが心配!」
「マレーシアって暑そうだから住むとなると光熱費が高そう!」
ロングステイしたい国ランキングで13年連続1位のマレーシア*。
長期滞在ビザの充実、気候、そして、すっかりロングステイ人気国トップとしてのメディア露出の多さもあり、大勢の日本人に評価されています。
*一般財団法人 ロングステイ財団から参照
マレーシアの国土は、タイと接するマレー半島南部(国土の約4割)と、インドネシアと接するボルネオ島北部(国土の約6割)に分かれています。
どちらの地区も赤道に近いので、熱帯雨林気候に属しています。
日本のような四季の変化はほとんどありませんが、年間を通じて南国らしい暑さが続きます。
マレー半島の中央部に位置する首都クアラルンプールの最高気温は31℃~33℃、最低気温は22℃~23℃で、年間を通してだいたい同じ気温が続きます。
クアラルンプールでは10月~5月頃が雨季で降水量が多いですが、一日を通じて降り続くことはあまりありません。
雨が降った後は一時的に涼しく感じられるため、過ごしやすい季節と感じる方も少なくありません。
東京からのフライト時間は約7時間半で深夜便も多く、日本との時差は1時間しかないので、観光やビジネス目的で多くの日本人が行き来しています。
そんなマレーシアですが、生活するとなると平均でどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
この記事では、マレーシアに移住したり、駐在する予定のある方に向けて、首都クアラルンプールでかかる家賃、水道光熱費、インターネット費用、食費、医療費、交通費などの生活費用について説明していきます。
住宅事情と家賃
クアラルンプールで日本人駐在員に特に人気の地区は、中心部から北西に車で約15分ほどに位置するモント・キアラです。
もともとが外国人の駐在員のために開発された高級住宅地で、コンドミニアムと呼ばれる高級マンションが多くあります。
高速道路へのアクセスもよく、通勤に便利ということもあり、入れ替わりはありますが、常時2,000名以上の日本人が住んでいると推定されています。
ショッピングセンター、インター校、日本食料品店、日本語対応可能なクリニック、日本人向けの幼稚園や学習塾、また日本人美容室もあります。
日本人学校への送迎バスのルートも通るので家族連れの方の居住用にも適しています。
ほとんどのコンドミニアムは、24時間複数名の警備員がセキュリティ管理を行っているため、安心して生活できます。
トレーニングジムやレストラン、プール、子供用の遊具などといった設備がついているコンドミニアムがほとんどです。
コンドミニアムは各部屋のオーナーから賃貸するケースが多いので、同じコンドミニアムでも備え付け家具の種類や、部屋の内装がまったく異なるので内覧の際は注意しましょう。
価格としては、下記が平均的な価格帯です。
2LDK 75~90平米 10万~12万円(3,700~4,400マレーシアリンギット)
3LDK 110~150平米 12万~20万円(4,400~7,400マレーシアリンギット)
家族向けには3LDK物件が人気で、築年数、床面積、備え付け家具の種類など物件の幅も広く、必要に合わせて選択できます。
一人暮らしの方には、あまり数は多くありませんが、1LDKタイプの物件が6万円程度からそろっています。
東京や大阪など日本の大都市と比べると、家賃あたりの床面積は広く、各種サービスも高レベルです。
ただし、賃貸契約の期間は、1~2年の物件が一般的です。
マンスリーや3カ月といった短期賃貸コンドミニアムはあまり多くありません。
短期であればサービスアパートメントの方がおすすめです。
医療費
マレーシアの医療レベルは東南アジアの中でも高レベルです。
政府系の病院と市立病院の2種類があります。
政府系の病院は安く、外国人でも安価で医療を受けることができますが、待ち時間はたいへん長く、マレー語しか使えないスタッフがほとんどです。
また、出される薬の品質が良くないこともたびたび指摘されます。
大手の私立病院に行けば英語を流ちょうに話せる医療スタッフがいますし、日本語を話せる医師を指名できたり、通訳を依頼できる病院も多くありますので、ほとんどの日本人は私立病院を使っています。
外国人が入ることのできる公的保険はないので、多くの方は、日本の国民健康保険、海外旅行保険、また民間の健康保険に加入しています。
民間の健康保険で代表的な商品はAIA A-Life Med Regularで、1人月額4,000~5,000円で加入することができます。
水道・光熱費
1年を通して日本より蒸し暑いので、引っ越して間もない方、またもともと暑さに弱い方は、エアコンの使用量が増えるかもしれません。
それでも水道・光熱費は、日本に比べると単価は半分から3分の1に安くおさえられるでしょう。
以下が平均的な出費です。
光熱費:約8,000円(300マレーシアリンギット)ほぼ毎日8時間近くエアコン使用
水道代:約540円(20マレーシアリンギット)下水道代含む
合計すると、月々約8,500円です。
インターネット、通信費用
マレーシアでは、東南アジアの中でもインターネット環境が整っている国です。
日本に比べると費用も安く、クアラルンプール近郊であれば手続き、工事もスムーズです。
最大手のプロバイダはTMで、月額の費用は約2,000円(80マレーシアリンギット)と安くおさえられます。
一部のコンドミニアムではWi-Fiが無料でパッケージされている物件もありますので確認しましょう。
食費
マレーシアの人たちは普段から外食をすることが多く、日本人よりも自炊をすることが少ないのが特徴です。
少し意外なことに、マレーシア人はシーフードが大好きな国民で、魚介類の一人あたりの消費量は日本より多いです。
現地のマレーシア人と一緒に食べるような屋台やカフェでは、500円も出せば、おいしい料理を満腹食べることができます。
ただし、お酒の価格設定は、他の食材に比べると全体的に高めです。
屋台でマレーシアの代表的な料理ナシゴレン(マレーシア風焼き飯)が140円程度で食べられるのに対し、バーでビールを注文すると450円程度かかります。
1人暮らしであれば食費は月4万円~5万円(1,400~1,800マレーシアリンギット)程度と考えておくと良いでしょう。
なお、南国ならではのフルーツや野菜は、日本では考えられないくらい安く売っています。
交通費
石油産出国であるマレーシアは、ガソリン代は安く、交通費も格安です。
タクシー代は初乗り約90円(約3マレーシアリンギット)で、1時間乗車しても1,000円かかりません。
ただし、流しのタクシーの評判は、最近あまり良くありません。(ボッタクリや暴力事件など)
東南アジアで有名なGRABタクシー(UBERのような配車サービス)であれば、ボッタクリや劣悪サービスを心配する必要も少なく安心です。
クアラルンプールはモノレール、LRTや路線バスといった公共交通システムも発達しており、都心であれば100~200円で大抵の所に行くことができます。
最近はGOKLという無料の都心循環バスが、1時間に10本程度運行していますので、上手に使うと大変便利です。
交通機関の少ない郊外に住まない限りは月6,000円程度の予算で考えておけば大丈夫です。
まとめ
生活費を合計すると、161,500円です。
家賃 100,000円 コンドミニアム2LDK
医療費 5,000円 民間医療保険加入
水道・光熱費 8,500円
インターネット 2,000円
食費 40,000円
交通費 6,000円
合計 161,500円
マレーシアで生活をする場合、出費の割合として、家賃が意外と大半を占めます。
東南アジアの中では治安がいい国とは言え、政治的な不安、犯罪の不安を抱えた国であることは確かです。
自分と家族の安全を確保するためにも、安全なエリアでセキュリティに注意を払った物件を選びましょう。
加えて、移住したばかりですと小物家電、台所用品、こまごまとした雑貨の購入などで意外に初期費用が多くかかりますので注意してください。
言葉が通じず、しかも蒸し暑いマレーシアでこまごまとした買い物や調査を行うのは、時間と体力の無駄遣いであり、結局はコスパもよくありません。
もし初期の準備に、そこまでお金と時間と体力をかけられない、ということであれば家具、設備付きマンスリーマンションのサービスアパートメントを利用するのも一つの有効な手段です。
水道・光熱費やインターネット費用も含まれていますし、セキュリティも万全ですのでおすすめです。