「ベトナムに駐在するんだけどインターネットはつながるの?」
「最近ベトナムに移住している人が多いけど、どこのエリアがおすすめなの?」
外務省の調査によると、ベトナムに移住する日本人の数が毎年10%近い増加率で伸びているそうです。
著しい経済発展を支える人々の活気と、フランス文化の入り混じったアジアの異国情緒が、多くの日本人をベトナムに引きつけています。
ベトナムってどんなところ
ベトナムはインドシナ半島の東部に位置し、南北に細長い国土を持ち、中華人民共和国、ラオス、カンボジアと国境を接しています。
ホーチミン市が有名な南部は熱帯気候です。
乾季終盤の4月下旬には最高気温は摂氏39度に達することもあります。
首都ハノイがある北部は温帯性の気候であり、少し日本の気候と似ています。
雨期である7月に最高気温が30度を超え、湿度も80%近くなり蒸し暑くなります。
東京から首都ハノイのフライト時間は約5時間で便数も多く、日本との時差は2時間しかないので、観光やビジネス目的で多くの日本人が行き来しています。
そんなベトナムですが、生活するとなると平均でどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
この記事では、ベトナムに移住したり、駐在する予定のある方に向けて、首都ハノイでかかる家賃、水道光熱費、インターネット費用、食費、医療費、交通費などの生活費用について説明していきます。
住宅事情と家賃
首都ハノイで日本人駐在員に特に人気の地区は、中心部のホアンキエム区です。
政府機関、銀行、商業施設が並ぶビジネスエリアもあれば、ホアンキエム湖周辺の「旧市街」と呼ばれる風光明媚な観光エリアもあります。
周囲のエリアに比べて、少し床面積あたりの家賃は高めですが、日本食レストラン、スーパー、デパート、おいしいベトナム料理屋など、生活する上で必要なものは揃っています。
多くの日本人は、必要な家具が備え付けられていて、24時間セキュリティ管理を行っていて安心できるコンドミニアムタイプの高級マンションに住んでいます。
かなりの市街地エリアなので、もしお子様がおられる場合は、お子様の遊べるスペースがコンドミニアムの中、または周辺にあるかどうかをきっちりチェックしましょう。
もしお子様のために、広々とした閑静なエリアを望むのであれば、ハノイ日本人学校もある市街地西部エリアや、外国人が多いタイ湖の東岸エリアという選択肢もあります。
今回は一番人気のホアンキエム地区のコンドミニアム賃貸価格を紹介します。
下記が平均的な価格帯です。*多くの不動産ディーラーではUSドルで価格設定されています。
2LDK 80~100平米 7.8万~11万円(700~1,000USドル)
3LDK 110~150平米 11万~14.5万円(1,000~1,300USドル)
また最近では、特に単身者をターゲットにして、室内清掃や洗濯のサービスが付いてくるサービスアパートも増えてきました。
室内清掃の回数や立地によって大きく価格が異なりますが、床面積あたりの賃料の相場目安としてはコンドミニアムの倍くらいです。
東京や大阪など日本の大都市と比べると、家賃あたりの床面積は広いですし、便利なシティライフを満喫することができます。
医療費
ベトナムの医療水準は先進諸国と比較するとあまり高くありません。
特にローカルの病院では、衛生面や設備が不完全な状態の病院が多いですし、日本語はまず通じません。
しかし、ハノイには日本人医師が常駐している日系の病院も多く存在します。
衛生面や医療設備は日本と同等で、安心して通うことができます。
もちろんローカルの病院より料金が高いですが、ほとんどの日本人は日系病院にかかります。
多くの日本人は、日本の国民健康保険、海外旅行保険、または民間の健康保険に加入しています。
民間の健康保険で代表的な商品はリバティ保険のヘルスケアで、日本語の説明もあり分かりやすく、保険料が日系の保険会社に比べ半額程度です。
1人月額約5,000~8,000円で加入することができます。
水道・光熱費
蒸し暑い季節もありますが、日本より温暖なので、極端に冷暖房の使用量が増えるということはありません。
また、日本に比べると電気料金単価は安いです。
ただし、注意点として、ハノイは、季節によってたいへん湿度が高くなります。
高い湿度を嫌って、洗濯物を室内に干して、一日中エアコンをかけっぱなしで乾かす使い方をするとエアコンの電気代がすごいことになります。
下記は平均的な出費です。
光熱費:約5,500円(50USドル)
水道代は多くのコンドミニアムでは家賃に含まれていますので確認が必要です。
インターネット、通信費用
ベトナムは、インターネット環境が急激に整備されているとは言え、まだまだ発展途上にあります。
まだまだ接続状況が不安定で、快適にサービスを利用できないという現状がありますが、ハノイではここ数年で急激にインターネット環境が向上しています。
最大手のプロバイダはVNPTで、月額の費用は約2,200円(450,000ベトナムドン)です。
一部のコンドミニアムではWi-Fiが無料でパッケージされている物件もありますので確認しましょう。
食費
ベトナムの人たちは普段から外食をすることが多く、日本人よりも自炊をすることが少ないのが特徴です。
現地のベトナム人と一緒に食べるような屋台やレストランでは、500円も出せば、おいしい料理を満腹食べることができます。
ご飯と惣菜を選んで食べるタイプのローカル食堂であれば、1セットが240円(5万ベトナムドン)くらいですし、ランチにピッタリのベトナム風サンドウイッチ バインミーは50円(1万ドン)ほどです。
お酒も瓶ビールが1本80円(15,000ドン)と安く、しかもおいしいです。
ただし、ベトナム料理だったらすべて安いわけではなく、外国人を主に相手にしているようなレストランであれば、一人あたり1,500円以上かかるのが普通です。
1人暮らしであれば食費は月3万円~5万円(600万~1000万ベトナムドン)程度と考えておくと良いでしょう。
輸入品は日本で買う定価の3〜5倍程度の価格ですので、自炊で日本食を毎日食べようとするのが、もっともコストがかかります。国ならではのフルーツや野菜は、日本では考えられないくらい安く売っています。
交通費
ハノイには、まだ地下鉄などの手軽な公共交通手段がありません。
ですから多くの方にとって、ハノイの街の風景というと、街中を爆走するホンダスーパーカブの群れです。
日本人の中でも若い層の多くは、バイクを現地で購入して通勤に活用しています。
月々のランニングコストとしては最も安いですが、バイクの運転は危険ですし、天候の変化に弱いので、多くの方はタクシーを利用しています。
タクシーの初乗りは50円〜60円程度と安く、5km程の都心内の移動であれば、500円前後で利用できます。
東南アジアで有名なGRABタクシー(UBERのような配車サービス)も多く走っていますので、使い方を一度覚えてしまえば、タクシーより安く気軽に利用できます。
ベトナムのGrabでおもしろいのは、バイクタクシーを呼ぶことも可能な点です。
バイクタクシーは車の50%〜80%程度の費用で乗ることができるためお得です。
電車やバスは都心の移動手段としてではなく、主に長距離移動に使われています。
バイクタクシーをフルに活用すれば、月5,000円程度の交通費で済みますが、平均的には月10,000円ほどです。
まとめ
生活費を合計すると、130,700円です。
家賃 78,000円 コンドミニアム2LDK
医療費 5,000円 民間医療保険加入
水道・光熱費 5,500円
インターネット 2,200円
食費 30,000円
交通費 10,000円
合計 130,700円
日本人の移住が増えている東南アジアの中でもまだまだベトナムは生活費が安いです。
ベトナムで生活をする場合、出費の割合としてウェイトが高いのは家賃です。
基本的に親日の方が多い国とはいえ、日本人を狙った犯罪にも常に気をつけておく必要があります。
自分と家族の安全を確保するためにも、安全なエリアをしっかり選びましょう。
移住したばかりですと小物家電、台所用品、こまごまとした雑貨の購入などで意外に出歩くことも多いのでエリア選びは大切です。
また、それら必要品の購入で初期費用が意外に多くかかるので注意してください。
もし初期の準備に、そこまでお金と時間と体力をかけられない、ということであれば家具、設備付きマンスリーマンションのサービスアパートメントを利用するのも有効な手段です。
水道・光熱費やインターネット費用も含まれていますし、セキュリティも万全ですのでおすすめです。