本帰国が決まると楽しみな反面、家探し、契約、手続き、入居までの仮住まい(マンスリーマンションやホテルなど)の確保などの準備、やることがたくさんあります。まず何から始めるべき?という方に、家探しと本帰国後の手続きなど役立つ情報をお伝えします。
本帰国で日本に引っ越す前に必要な準備
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本帰国とは、海外で働く駐在期間が終了し日本に帰国するということなので、休暇で日本に里帰りしていたときとは随分事情が違ってきます。一時帰国の旅行気分とは異なり、本帰国の日が近づくにつれ、引越し、帰国手続き、家探しに転入手続きなど、バタバタと慌ただしい日々がやってきます。
本帰国に際し、やることをざっくり並べると、
- 帰国の手続き(現地での様々な解約など)
- 引越し手配
- 日本の家探しと契約
- 帰国後、役所での様々な手続き
などが挙げられます。
日本を出国する際は周囲から手厚いサポートがあっても、帰国となると自分たちで色々手続きしなくてはならないことも多いのです。
まず自分で日本の家探しを始めなくてはなりません。持ち家を残し海外赴任しているか、実家から職場へ通う人以外は、家を引き払ってきているのが通常です。本帰国が決定し職場の場所が確定したら、通勤可能なエリアでの家探すわけですが、同時に必要書類を揃え始めないといけません。日本の賃貸契約で必要とされるもののうち「住民票」と「印鑑証明書」が、海外在住で日本に住民票が無い場合は、お近くの日本大使館などで代わりの書類を作成してもらえます。
- 「在留証明書」住民票の代わり
- 「署名証明」印鑑証明書の代わり
証明書の発行には日数がかかる場合もあるので、お近くの大使館のホームページを確認して余裕を持って申請に行くことをお勧めします。
次に家探しについてどんな現実が待っているのか、知っておくべきポイントをいくつか見ていきましょう。
駐在中に本帰国時の家探しは難しい
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帰国後に仕事や子供の学校がすぐ始まる場合は、日本での生活がバタバタと忙しくスタートすることになります。本帰国前に、駐在中にインターネットで物件の下調べをしますが、ほとんどの人が気軽に内見には行けない場合が多いでしょう。そのため家を決めるために(1)一時帰国して内見・契約、(2)内見無しで帰国前に契約、(3)本帰国後に内見・契約、とどうするか考えなくてはいけません。
家探しのために一時帰国できるのであれば理想的ではありますが、本帰国の準備だけでも大変なのに、その前に休みを取って日本を往復というのは結構な負担にはなります。家族(夫婦)のうち1人だけが帰って家探しをして契約してくるとなると、土地勘のある場所の場合は良いですが、新たに住む地域の場合は内見していなかった方から住み始めて不満が出てくる場合もあるようです。
駐在中に一時帰国は時間的に無理!という場合は、物件を見ずに不動産屋とやりとりをして帰国前に契約してしまう、または帰国後に実際に見てから契約をするということになります。ただし帰国前に全く実際の建物や近所の様子などを見ずに契約を済ます、というのは本当に大丈夫か不安もあるでしょう。
人気の物件は、入居者募集が始まってすぐ埋まってしまうことも多く、インターネットに掲載されていても実際にはもう空いていなかった、ということもあります。そのため、気になる物件は一軒ずつ不動産会社に問い合わせて確認しながら、帰国してすぐ自分の目で見に行けるよう準備しておく必要があります。
また、他に困る事でよく声が上がるのが海外の家と日本の住宅の広さのギャップです。本帰国前に荷造りや持ち物の整理をし始めて気づく人が多いようですが、海外に住んでいると日本よりも間取りの広い家が多いので、少ない荷物で日本から引っ越して生活をしてきたつもりが、本帰国時には予想以上の荷物の多さに驚くことが多いものです。そして日本で借りる家には荷物が入りきらない・・・という問題も発生します。
本帰国前の家探しの流れ
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本帰国を言い渡されてから実際に引っ越すまでは数ヶ月と短いので、順序よく準備を進めていきたいものです。家探しの流れは、インターネットで物件探しをしていくつか希望する物件をリストアップし、不動産屋に問い合わせ、見学の予約をとります。
不動産会社へ問い合わせ
↓
見学の予約と必要書類の確認
↓
帰国して内見
↓
契約/鍵の引き渡し
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水道/電気/ガスなどの手続き
不動産会社に良い物件を提案してもらうためにも、本帰国後の生活をイメージし希望条件を明確にしましょう。
- 間取りや収納
- 通勤・通学に理想的な距離や時間
- 交通機関の距離や乗り換えの便利さ
- 生活に必要なスーパーやドラッグストア、周辺施設を確認
- エリアの雰囲気や治安
実際に行って見ないと分からない雰囲気などもありますが、全く行ったことのない地域でもある程度の情報は調べることが可能です。実際の物件を見に行ける時間は限られているので、スーパーや駅などグーグルマップや乗り換え案内など、事前にできるだけ下調べしておく方が良いでしょう。
インターネットで物件を探し、いくつか不動産会社に問い合わせる時には合わせて必要書類について聞くのも忘れないように。帰国、引越し、入居をスムーズに進めるためにも書類の不備などがないように確認は大切です。
日本の賃貸契約に必要とされるもの
- 住民票(※在外公館発行「在留証明書」で代替可能)
- 印鑑証明書(※在外公館発行「署名証明」で代替可能)
- 収入の証明(源泉徴収票)
- 連帯保証人の住民票
- 連帯保証人の印鑑証明証
- 連帯保証人の承諾書(直筆サインと捺印)
住民票と印鑑証明証は駐在中に手に入れるには前述した通り、今住んでいる国の日本大使館など在外公館で代わりとなる書類を申請します。源泉徴収票は、会社に申請してから発行してもらえるまでに日数がかかる場合があるので、早めに会社に確認が必要です。
内見なしでの契約は避けたいが一時帰国できない場合は、本帰国するまで契約を延期してもらうよう不動産会社への交渉をおすすめします。契約の延期が無理な場合は、希望条件をしっかり伝えて、複数の候補物件をリストアップしてもらいましょう。
申し込みから入居まで時間がかかることも多いので、帰国してすぐ入居できるとは限りません。また引越しで送った船便は届くまでにしばらく日数がかかるので、待つ間の仮住まいのホテルやマンスリーマンションなどが必要となります。
マンスリーマンションを仮住まいとして使うメリット
入居して本格的な生活をスタートするまでの過ごす仮住まいとして、マンスリーマンションがおすすめです。ホテルは短期間泊まるなら小さな部屋でも良いですが、家族全員となると部屋は狭く、逆に広い部屋となるとかなり高額になってしまいます。キッチンや洗濯機なども滞在が長くなると欲しいのでやはりホテルでは不便です。
また、送った荷物が届く前に契約したアパートに入居すると、身の回りの生活に必要なものを急いで買い揃えるところから始まってしまいます。さらに、本当は持っているのに送っている引越し荷物の中にある物も、とりあえず間に合わせで買ってしまう無駄も生じます。
マンスリーマンションは家具家電付きで生活に必要なものが揃っていて、水道や電気、インターネットなども含まれているので焦って手続きをしなくても良いのも大きな利点です。本帰国してストレスなく日本の生活を快適に始めることができます。
マンスリーマンションを仮住まいとして選ぶメリット
- オンラインで契約できる
- 入居審査にかかる時間が賃貸契約より短い
- 家具家電付きですぐ引っ越せる
- 電気、ガス、水道、インターネットの手続き不要
- 仮住まいとして数か月住めば引越しが多い2〜4月を避けて家探しができる
(マンスリーマンションについて詳しくはこちらの記事もおすすめ)
生活に必要なものを買い揃える時間やお金の無駄を省き、家探しに集中できるのは大きなメリットとなります。
本帰国後やること・手続き
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本帰国して、無事新しい住まいが見つかったら、役所への様々な届け出が必要になります。期限が定められているものもあるので、うっかり忘れないようにしましょう。
●転入届(住民票)
届け出先:転入する市区町村役所の住民課
出国する際に日本の住民票を除票した人は帰国後に転入届を出します。
新しい住所へ転入した日から14日以内に手続きを行います。
必要なもの:
- パスポート(家族全員分)
- 年金手帳(国民年金加入者のみ)
- 印鑑
※転入先が本籍地以外の場合、追加で必要な書類
- 全部事項証明書1通(最新のもの)
- 戸籍の附票1通(最新のもので、全員が記載されたもの)
※外国人住民の方は在留カード又は特別永住者証明書(外国人登録証明書を含む)
備考:帰国日又は入国日を確認する必要があるため、入国時にパスポートにスタンプをもらっておくのがおすすめです。IC旅券で自動化ゲートを利用した場合は、航空券など、帰国日又は入国日を確認できるものを持参すればOK。
●マイナンバーカード(所有者のみ)
届け出先:転入する市区町村役所の戸籍課
国外への転出により返納した旨の記載を行ったカードを転入届を提出する際に持参する。
●印鑑登録
届け出先:転入する市区町村役所の市民課
出国時、転出届と同時に印鑑登録も抹消されているので、再登録が必要。
●保険・年金関係の届出
届け出先:転入する市区町村役所の保険年金課など
海外転出届を出すと、国民保険の加入は抹消されています。
さらに国民年金の強制加入義務がなくなっているので、転入の手続後、年金加入等の手続が必要。
●児童扶養手当、小児医療費助成(子ども医療証)の申請
届け出先:転入する市区町村役所の保健福祉課、子育て給付課など
転入された日の翌日から15日以内に、子育て給付課での手続が必要。
●小中学校の転入手続き
届け出先:転入する市区町村役所の学務課
子どもを海外の日本人学校に通学させていた人は、在籍していた日本人学校からの在学証明書及び転学児童・生徒教科用図書給与証明書が発行されるので提出。
●納税管理人の解任手続き(住民税など)
届け出先:納税する税務署・市区町村役所の市民税課、資産税課など
出国時に「納税管理人申告書」を住民税課へ提出した人は、帰国後に「納税管理人申告書」で納税管理人の廃止の届出が必要。
(会社の給与から住民税が差し引かれている場合は、納税管理人の届出は必要無いので出国前に手続きしていない)
本帰国後の家選びで失敗しないために
お世話になった人々とのお別れや引越しなど日々に追われていると、まだ先だと思っていた本帰国の日もあっという間にやってきます。仕事をしながら、家探しと引越しの準備も同時に進めるので、時間や体力的にも負担が大きい場合もあります。家選びは慌てて決断して後悔しないためにも、必ず希望する条件や求める環境などを明確にしてから進めていくようにしましょう!
そして、内見スケジュールをしっかり立て、家族で(夫婦で)納得して決断したいものです。入居まで快適に過ごせる仮住まい、マンスリーマンションを確保しましょう。そして、帰国前にする手続きや申請するもの、帰国後の様々な手続きや届け出などを一つ一つこなしていけば、久々の懐かしい日本の暮らしはもうすぐそこです!
東京のマンスリーマンションについてのご質問は、ぜひメトロレジデンスまでお気軽にお問い合わせください。